ダブンズドア

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古参UTAUクラスタ(自称)がいろいろ語る

 先日ツイッターのTLにて「何故この単語が使われているのか?変えた方がいいんじゃね?」みたいな議論が行われていたものの、うまく文章がまとめられなかった&コミュ障で参加し辛かったのでここで自分が思っている事をぐだぐだと書いていく事にします。
ちなみに自分は2008年ごろにはUTAU界隈にいました。まだ原音設定の基礎や連続音すら無かった時代。

 

というよりもう9年くらい界隈に触れてるのに未だにコミュ障も治ってないのか自分。
周りの人達は同人CDのジャケットを任される絵師になったり、商業CDに曲を提供する有名Pになったりしてるというのに……悲しくなってきた

 

・なぜUTAUloidという呼称を使わないのか
 「Vocaloid」はキャラと音源をひとくくりにした呼び方なのに、「UTAU」の方はひとくくりにしたような呼び名が無い。紹介する時に面倒!ナンデ?海外ユーザーが使っているUTAUloidって呼び方はなんで浸透してないの?

 これは他の古参の人が一言でまとめてくれていたけど、Vocaloidの真似orパクリだと勘違いされないようにだった気が。もともとUTAUは人力ボカロ補助ツールとして生まれた事、2008年に釣りボカロとして登場したテトが歌えるように使用されたツールということもあって、ボカロ界隈の一部からは「劣化ボカロ」みたいなネガティブなイメージが持たれていた…ような気がする。それに加えてUTAU=創作ボカロ(ボーカロイド亜種)のような認識をする人もちらほら出てきていた。

 なのでボカロに迷惑をかけないようにかつ仲良くしていくために、ボカロと似たような名前は避けるという暗黙の了解があった…気がする。現在はノータッチだけどキャラの苗字に「○音」を付けると結構いろいろ言われていた時期があったのです。「○音」の代わりとしてよく使われていたのが「○歌」という苗字。なので昔から活動している音源にはこの苗字のキャラが多い。
※本当に初期のメンバーは「○音」をそのまま使っているケースが多い。あと海外組。

 あとこれも古参の人が言ってくれたことだけど、当時はボカロ亜種に音源を付ける事をタブーとする動きがあったのです。出したら「バカッ!釣りボカロでクリプトンとボカロ界隈に迷惑かけてんだからこれ以上争いと勘違いの種を持ち込むんじゃねぇ!」とか「全てのUTAUキャラがボカロ亜種と勘違いされんだろうが!」みたいな感じで叩かれていたものです。現在はそのような事はない…というより創作ボカロという文化が廃れてしまったような。


 UTAUloidという呼び方は海外ユーザーが使いだして海外では現在もそのまま使われ続けている訳ですが、その呼び方が出てきた当時もあまり評判はよくなかった。理由は上でも書いた通り、ボカロの真似っぽいのとロボ要素・機械要素がないキャラまでこの呼び方はどうなの?という意見があったから…だった気がする。当時ボカロは公式でアンドロイド設定は無かったものの、「私はプログラム」とか「私は人間にはなれない」みたいな設定の曲が流行っていた事もあってボカロを人間として見る人はあまりいなかった気がする。


 で、UTAUの方はというとキメラ、ロボット、人間、妖精、幽霊、謎生物などなど、(今もだけど)様々な設定のキャラがいた訳です。この魑魅魍魎っぷりこそUTAU界隈の魅力!のような考えがそれとなく広がっていた時期でもありました。
 なので歌うアンドロイドみたいな感じで使われていたボカロと同じような響きのUTAUloidを使ってしまうとみんなロボット設定みたいになるじゃん!やだー!という人やボカロっぽい名前だからボカロ界隈に迷惑かかるじゃん!ダメー!という人がいたという事で国内ではあまりUTAUloidという名称は使われなくなった。曲名や海外組とのコミュニケーション時に使用される程度か。

まとめると
・昔はボカロに迷惑を掛けずに独自のジャンルを育てていこうという動きが大きかった
(どちらかというとボカロとUTAUは似て非なるもの!一緒にするな勢の方が強かった気も…)
・UTAUloidという呼び方はボカロに似ている&キャラ設定の幅が狭まるので使用は自粛しようという流れがあった

 


・何故ボカロで良く使われる「調教」を使わず「調声」という言葉を使うのか

 これも他の古参の人が一言でまとめてくれていたけど、中の人との距離が近かった事とSMで使われる方の意味を連想してしまう人がいることが主な理由だと思う。これで大体説明が済んでいる気もするが、丁度いいので昔のUTAU界隈の未成年事情について語っていきたいと思う。


 昔のUTAU界隈は未成年に対して厳しかった。
テトの中の人が当時未成年だったというのもあったけれど、とある音源がやらかした事件によって過保護なまでになっていた…ような気がする。その事件について軽くまとめるけど記録も大分なくなっている事と、リアルタイムで事情を知っている訳ではないので注意されたし。

2009年頃、とある音源が配布された。しかしその音源は…
・中の人リアル12歳
・規約が無いに等しい
・readmeを他の音源からコピペ(加えて元の音源の設定が残ったまま)
・当時タブーだったボカロ亜種に音源を付けたもの

 掲示板を見る限り、やはりというか大いに荒れていた。
規約が無いって事はなんでもし放題みたいなものじゃん…卑猥な歌を歌わされたらどうすんだよ
その結果、親が出てきてUTAU自体が弾圧されて公開中止なんかもあり得る
親の許可とったの?ってコメントしたのに消されてる
というかボカロ亜種じゃねーかこのキャラ。やめろよ…マジやめろよ…

のような感じで。

 その結果その音源は姿を消し、後に生まれてくる未成年が中の人の音源はしばらくの間、あまり良い顔では迎えられなくなったそうな(自ら12歳JSです☆とか言わなければこの限りではない)。


 まあこんな空気の界隈で調教という言葉を使っていたら新規さんに勘違いされるかもしれないし、未成年にSM的な調教の意味を知られるのもまずいし、私のかわいい音源に調教って言葉使うな!気分悪い!みたいな中の人もいるかもしれないし…という訳で次第に調声という造語が使われ始めたのではないかと考えられる。


まとめると
・ボカロとは違い、声の提供主(中の人)に意見が届きやすい事
・調教という言葉に嫌悪感を覚える人が一定数いた事
・無知な未成年が参入してくるくらい界隈が発展してきていた事
が重なり、調教という呼称は控えようという空気が作られていった。

 

 先日議論になっていた部分は大体語り終えたので今回はこのくらいにしておきたいと思います。他にも古参的には今は亡きNHPが誕生した事で原音設定の難易度や録音の手順が分かりやすくなって新規参入がしやすくなった事とか、最古のUTAUオンリーイベントの事とか、語り出すとキリがないのでこの話題についてはそのうちまとめられるといいな。


それではここまで駄文にお付き合いいただきありがとうございました。